令和4年度福井県委託事業 担い手養成講座
「くらしの基本セミナー 第4回」
9月26日(月)、くらしの基本セミナー第4回のテーマは『ウェルビーイングとくらし』です。講師は、福井県立大学 地域経済研究所 准教授 高野 翔先生です。高野先生は、2009年から約10年間、JICA(国際協力機構)にて、約20ケ国のアジア・アフリカ地域で持続可能な国づくり・地域づくりプロジェクトを担当されました。2020年からは福井県立大学地域経済研究所に着任し、ウェルビーイングの概念を自治体政策に活用する研究とウェルビーイングを増進するまちづくり活動を実践されています。本日のサブテーマ、「つながりは幸せの源 より幸せに生きるには」と題して、ウェルビーイング(幸せの実感)とはどのようなものなのか、どうしたら人は幸せを実感できるのか、福井でのまちづくりの活動事例をもとにご講義いただきました。
「ウェルビーイングの学問的な定義としては、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること。人にとっての幸せや健康は、誰かとの良い関係がなければ成し得ないもので、ウェルビーイングは、人の身体や精神的なつながりを大事にしていこうというもの。生き甲斐があり、満たされていると感じ、持続する良好な状態。」と解説されました。受講生自身が幸せを実感するのは、「家族との時間」「美味しいものを食べている時」「話し相手がいる」などで、講師は、「ウェルビーイングは、このような実感を大事にしたいというところから生まれているので、自分にとっての幸せとは何かを大切にしてください。」と話されました。
受講者の皆さんより、たくさんの感想をいただきました。
■今日のお話を聞いて、幸せの捉え方を間違っていたと分かりました。
■ウェルビーイングの9つの視点から、未来の幸せに向かって生きたいです。
■ウェルビーイングは初めて聞いた言葉でしたが、自分にとって最も身近なことと知りました。
■「人に優しくするには、まず自分の多様性を認めてあげる」という言葉、心に沁みました。
■「他者と解り合えなくても、分かち合おう。」という言葉、大切にしたいです。
■まちづくりの具体例がとても良かったです。身近なところから地域や人と繫がりたいです。
【消費者団体の紹介】 坂井市消費者団体連絡協議会
平成22年4月に設立。会員数1500人。同団体は、環境部会、食の安全に関する部会、くらしをよくする部会の3つの部会に分かれ、専門部会を中心に、自主財源で活動されています。街頭での若者や一般市民への啓発活動や子供や高齢者への出前講座などを継続して行い、消費者に関連のあるテーマや課題についての研修会も開催されています。また、「オレオレ詐欺対策」として電話の録音装置を高齢者に取り付けてもらう活動を普及推進されています。様々な団体と協力しながら地域のために活動されています。本日は事務局よりご紹介させていただきました。