令和5年度福井県委託事業 担い手養成講座
「くらしの基本セミナー第10回消費者市民社会」
福井県主催 消費者教育担い手養成講座「くらしの基本セミナー」が9月より始まり、今回が第10回(最終回)となりました。まとめのテーマは「消費者市民社会」です。講師は、福井大学 教育地域科学部 名誉教授 荒井 紀子先生です。「私たちが作る消費者市民社会~考え、判断し、行動する~」と題して、ご講義いただきました。
消費者市民社会とは、消費者(生活者)が主役となる社会です。そして、消費者市民社会が求められる背景に、21世紀の地球規模の様々な課題(地球温暖化による自然破壊や海洋汚染などのゴミ問題、戦争による生活破壊など)があります。私たちは課題に向き合い、情報を批判的に選択し、知恵と行動力をもって解決する力が必要です。受講生は、これからの消費者市民社会を担う私たちに必要な能力(事実と判断の違いや批判的思考、論理的思考)について、講師から出された課題に答えながら学びました。講師は「商品購入は、消費者の投票行動。おかしいと思うことは声を上げていくこと。消費するだけではなく明日の社会を消費者市民として創っていきましょう。」と、住みやすい社会を創るため、一人ひとりができる具体的な行動について話されました。
参加者から、以下の感想をいただきました。
■これから先の未来の為に責任ある行動をしたいと思いました。
■身につけたい能力を意識して物事を捉えるようにしていきたいです。
■多くの情報の中から見極める力を持った消費者になりたいです。
■日常の中で感じる矛盾点、疑問点に対して行動できるようにしたいです。
■批判的思考や論理的思考の大切さが良くわかりました。
【消費者団体との交流会】福井県消費生活研究会 会長 吉田 由美江氏
自主研究グループとして、毎月1回の定例会を持ち、毎年テーマを決めて学習会や実験、市販の商品比較テストを行い、商品選びのポイントについて情報提供しています。日々の生活の中で、ちょっとした疑問・問題意識や学びへの意欲を大切にしながら、賢い消費者を目指し、広めることを目的としています。
【閉講式】セミナーに8回以上出席された受講生に、福井県消費生活センター 所長 柳原仁一氏より修了証書が授与されました。「セミナーで学んだ知識を周りの人や地域の方々にお伝えし、消費者のためにご活躍ください。」とご挨拶いただきました。
10回の講座を通して「消費者市民社会」を形成する消費者になるための考え方や具体的な行動を学びました。会場からZoomを使ったオンライン配信も同時に行い、ハイブリッド形式での講座となりました。会場そしてオンラインでご参加の皆様、約3ヵ月にわたりご受講いただき、ありがとうございました。お疲れ様でした。