平成29年度 福井県消費生活センター主催
消費者教育担い手養成講座
「わたしの選択とこれからのくらし
くらしの基本セミナー(全10回)」
第9回「持続可能な社会」・ 消費者団体との交流会
日時:平成29年11月1日(水)10:00~12:00
場所:アオッサ6階 研修室602
福井県主催 消費者教育担い手養成講座「くらしの基本セミナー」が9月より始まりました。
第9回のテーマは「持続可能な社会」です。
一般社団法人 BoP グローバルネットワーク・ジャパン 代表理事 平本 督太郎氏 を講師にお迎えし、「私たちの未来につながる17の約束(SDGs)・世界を知ると人生の可能性が広がる」と題して、SDGsとはどのようなものなのか、なぜ今SDGsが求められているのか、そして、私たちのくらしにどう繋げていけばよいのかをご講義いただきました。
SDGsとは、持続可能な開発目標の略であり、国連加盟国が合意をした2016年から2030年までの15年間に達成する17個の目標です。すべての人々にとってより良い世界をつくるため、世の中の変化とともに新しく生まれた目標で、「誰ひとり取り残さない。」ということがこの目標の基本とされています。17の目標について、①貧困をなくそう ②飢餓をゼロに ③すべての人に健康と福祉を ④質の高い教育をみんなに ⑤ジェンダー平等を実現しようなど、一つひとつ丁寧にわかりやすく説明して頂きました。受講生は、説明を聞きながら、「このような社会で良いのか」と強く感じた目標に印をつけていました。
講義の中で、自分にとって大事なことや自分の記憶と照らし合わせて最も疑問に思っていることなど、変えないといけないと感じている既存の社会のしくみについての問いかけがありました。社会のしくみをより良く変えていくためには、誰かが不満に思っていることを変えていかなければなりません。SDGs17個の目標の全てを理解するのは難しいことですが、一番大切なことは、自分の何を大事にしたいと思っているのかという自分への問いかけだと教えていただきました。そして、3グループに分かれ、受講生それぞれが大事にしている価値観を振り返り、それに関連するSDGsのゴールを紐付け、今日から始められる第一歩について書き出しました。
最後に平本先生より、「SDGsはすごく難しい話ではなく、遠い話でもありません。日頃の自分の思っていたことや抱えていた疑問を無視するのではなく、表に出すきっかけを与えてくれる目標だと思ってください。」とまとめられていました。
参加者のみなさんからの声(アンケートより抜粋)
- 自分達だけのことを考えるのではなく、世界のことや地球のことなど、広い視野を持って物事を見たり、考えたりしなければならないと思った。
- 私たちの身近なところにもある問題と世界は同じという事を知り、視野が広がった。とてもよい講座だった。世界の中の日本、これからの自分の生き方に考え直しがたくさんあると思った。
- 私は、食と農業の重要性を感じている。先生の熱心な講義はとてもわかりやすく、受講できて良かった。
- 私は水に一番関心を持った。将来は深刻な水不足になるということが印象に残った。
- SDGsは初めて聞いた言葉だった。日本はとても幸せな国だと改めて思った。
- 視野が狭い私だったが、世界のお話を聞き、大変勉強になった。
【消費者団体との交流会】 公益社団法人ふくい・くらしの研究所 事務局長 高井 健史
高井事務局長より、一年を通しての活動をご紹介しました。「くらなび」とは、ふくい・くらしの研究所の愛称です。食や環境、福祉、家計、教育など「くらし」に関する問題を調査・研究し、県民に対して情報提供・啓発活動を行っています。福井県消費生活センターの委託事業による県民向けの消費者講座や通信講座による消費者支援活動や鯖江市食の安全安心講座、大野市環境塾、児童クラブや公民館への出前講座など、地域との連携及びお役立ちを意識した活動を進めています。くらし向き調査やハートクッキング、くらなび農園、男の料理など家族のくらしを支援する取り組みも積極的に行っています。