11月2日(土)、福井県消費生活センター主催 消費生活セミナー くらしの講座を開催しました。
講師は、至学館大学 健康科学部 栄養科学科 教授 小塚 諭先生です。「よくわかる!食品表示と食の安全~遺伝子組み換えとゲノム編集食品~」と題して、遺伝子組み換えとゲノム編集の違いやメリットとデメリット、その表示方法などについて教えていただきました。
遺伝子組み換えは、特定の遺伝子のみを「組み込む」技術です。一方ゲノム編集とは、特定の遺伝子のみを「編集する」技術で、ゲノムの狙った場所に切れ込みを入れ、特定の遺伝子を動かなくしたり、別の塩基配列で置き換えて新たな生命機能を持たせたりする技術です。
講師は「ゲノム編集技術は、従来の品種改良と本質的には同じ。ゲノム編集で生まれた作物は、従来的な手法で生まれた作物と区別がつかないという事実もあり、安全性が高いと考えられている。またこの技術は、食品だけではなくて遺伝性の病気の治療(遺伝子治療)など、私たちの医療にも使う時代になってきている。」と話されました。
受講生からは、「遺伝子組み換え不分別という表示を知らなかったので勉強になった。」「遺伝子組み換え食品は表示方法がいくつかあるが、ゲノム編集食品は届出だけだと知った。」「ゲノム編集技術が遺伝子治療に役立つ可能性があると知り、難病が治るのは良いことだと思った。」といった感想が寄せられました。